クラブチッタ川崎の誕生10周年を記念して行われた今年最後のワンマン・ライブ。
ステージにはもっと観客と近くでコミュニケイトできるようにと、通常のステージに張り出しと、客席の前のほうまで延びていく花道が設けられ、ライブは始まる前からかなり密度の濃いものになりそうな予感。和やかな雰囲気の中、観客はMOON CHILDの 登場を待っていた。
 メンバーが登場すると、黄色い歓声が彼らを包んだ。佐々木収(vo)は、白いシャツに黒のパンツ。おまけに金髪の短い髪をたて、ピンクのサングラスをかけているから、小粋なパンク・ロッカーといった印象を抱かせた。
 ライブは、「Brandnew Gear」から快調に滑り出した。佐々木はオープニングから飛ばしぎみだ。悩ましげに身をくねらせたかと思うと、続いてはヒゲダンスのようなパフォーマンスを観せ、ステージを左から右へ。さらには花道でジェームス・ブラウンばりに足を広げるアクション。観客を煽っていく。
「選ばれた場所」「アネモネ」と佐々木の攻撃(?)はさらに続く。70年代のロックスターのように腰をかかがめたり、ナルシスティックなステップをきめたり。とにかく、観せてくれる男である。
 また、佐々木、秋山浩徳(g)、渡辺崇尉(b)、樫山圭(ds)のバンド・アンサンブルもなかなかに小気味よかった。ハードなグルーヴ、ニューオリンズ風ファンク、スペイシーなブギー調…親しみやすいメロディを彩っているのはけれんみのないロック・サウンド。avex net取材班はこの日、MOON CHILDを真っ当なロック・バンドだなあと改めて実感したのだった。
 「ことの発端は『グロリア』を書くのに煮詰まって、頭をボースにしたことだったんだよね」
 佐々木が金髪にした理由を語りだした。
「でも、伸びてくるにしたがって、オレってただのボーズ頭だなぁって。“あの人の髪型をマネしたい”とか“あの人のファッションをマネしたい”って思わせるのがロックバンドっていうものでしょ? でも、このままじゃ野球部の補欠のよう。それで金髪にしてみました!」
 さらに彼の話は続く。
「ボーズ染めて、サングラス。ロックっぽくなれるかと思ったけど、なれませんでした! そういうときに襲ってくるのが後悔(笑)」
「requiem for the man of nomad」を挟んで、バンドは一気にクライマックスへと雪崩れ込んでいく。「夏草の想い」では、佐々木はもちろん、秋山、渡辺、サポートのサックス奏者までもが張り出し部分まで出てきて、観客を興奮のるつぼへと誘っていく。感情の赴くままに弾きまくる秋山。笑顔を見せながらも佇まいはあくまでもクールな渡辺。内に秘めた熱さをビートに叩きこむ樫山。そして、相変わらずのパフォー マンスで観客の目を引く佐々木。
「ありがとう。バイバイ」
 心地よい余韻を残してメンバーはステージを後にした。しかし、客席からはすぐにアンコールを求める黄色い声が上がった。
「フリスビー」「ESCAPE」。まだまだだ。
「ストロベリーアイスクリームソーダ/〜グッド・バイ・バイ」。バンドと観客が一体となってライブは幕を閉じた。
「2月にまた会いましょう」
 と佐々木。そう、来年2月にはニューアルバムを引っさげてのツアーが行われるのだという。新作のレコーディングも順調なようで、いろいろなタイプのナンバーをやっているとのこと。99年もMOON CHILDの快進撃は続きそうだ。


SET LIST

1.Brandnew Gear
2.選ばれた場所
3.アネモネ
4.ポータブルロック
5.極東少年哀歌
6.サン サン サン
7.瞳とじれば
8.Blue Suede Shoooting Star
9.グロリア
10.requiem for the man of nomad
11.Hallelujah in the snow
12.夏草の想い
13.Sweet R&R Music
14.WILD CHERRY
------ENCORE 1
15.フリスビー
16.ESCAPE
------ENCORE 2
17.ストロベリーアイスクリームソーダ/〜グッド・バイ・バイ















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